肚 ─ハラ─とは何か?
ハラとは、「お腹」のことですが、漢字が違います。
この「肚」で表す場合は、お腹のことをトータルで表していると考えます。
・臓器(消化器、生殖器)
・運動機能(骨盤、重心)
・精神的側面(心の安定)
お腹には胃腸があります。特に腸にはたくさんの腸内細菌が存在し、彼らとの共生関係無くしては、人は栄養の消化や、その他の臓器の正常な働きを得ることができず、生きてゆくことはできません。
最近では腸から脳への司令が私達の感情や感覚を作り出している ということも分かってきました。
この 肚 の漢字には「土」の文字が入っているのが特徴ですが、現代医学の研究で、腸内細菌の殆どが「土壌菌」つまり土の中にいる菌であることが判明しました。昔の人はお腹の中に土が有ることを直感的に理解していたのでしょう。
肚には、生命活動の中心である消化器、そして生殖器が収納されており、それを骨盤が守っています。
骨盤は運動の中心であり、消化器を守る役割を果たしています。
骨盤の中心、お尻側には、「仙骨」があり、この骨が中心となり体の重さを支えています。その為、仙骨は体の中で最も硬い骨の一つです。
そしてその反対側に「恥骨」があり、その真ん中の「恥骨結合」は動作の中で微妙に動き、重心や運動負荷を調節しています。
私達が「骨盤」と聞いて真っ先にイメージする骨は、左右にある「腸骨」。
こちらには股関節があり、脚からかかってくる重さを支え動作します。
命の元気の源、「丹田」
お腹の下半分には、「丹田」と呼ばれるエリアがあります。
この丹田は実在する臓器ではありません。
丹田は「身体感覚」の事です。丹は「赤」という意味であり「赤い田んぼ」という意味もあります。血液は腸でつくられているので、そんな名前がついたのかもしれません。丹田を意識する習慣ができると、心が安定し、様々な健康効果があります。
リラックスしている時
幸せな気分を味わっている時
集中している時
人の重心は「丹田」に降りています。丹田に重心があると、上半身の力みが抜け、体の奥底から物事を味わうことができ、深い集中もしやすい状態になります。丹田に重心があることが、健康にも、心にも良く、仕事のパフォーマンス、質を決める要素でもあるのです。
逆に、
ストレスを感じている時
イライラしている時
堂々巡りに考え事をしている時病気の時
などは、重心が上がってしまっています。
すると体が緊張するため集中の質も下がります。
重い病気であるほど、重心は上へ上へと上がります。
重心が上がってしまうと、
⇨「肚の力」が抜ける
⇨お腹の血行も悪くなり、腹痛や生理痛がひどくなる⇨骨盤の可動性が下がり
⇨運動に支障をきたす
⇨重心がズレるので、肩や首が凝ったり、腰痛が出たり、
無駄な動きが増えるため疲れが溜まりやすくなる
など、様々な問題を引き起こしてしまいます。この状態を続けないように重心を「肚」に下ろす必要が有るのです。
丹田セラピーは
・臓器(消化器、生殖器)
・運動機能(骨盤、重心)
・精神的側面(心の安定)
様々な要素を持つ「肚=丹田」をトータルに整え、全身を健康な状態にしてゆきます。
こうした 多面的な調整
を、当セラピーでは❝調律❞
と表現しています。
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